もうひとつの癌病棟
貴方にしかできない後悔する方法。
私達、支える家族は後悔しないために看病をしているわけではない。
家族を癌という病気から生還させるために毎日の看護、仕事、家庭を守っているのだ。
毎日、深夜まで、慣れないパソコンにしがみついて、寝不足の眼を真っ赤にしながらモニターを睨みつけている。
今まで、一度も参加しとこともない子供の学校行事に、母親が入院中だからと子供に寂しい思いをさせないように、時間を捻り出して参加する。
もちろん、世間体だってある。
家族の一人が入院して、家がガタガタになった、なんて思われたくないし、それを維持することで、入院した家族に安心して、治療に専念して欲しい。
会社だって、そうだ、「あ~あいつのところは家族が入院しているから・・・」なんて思われたくない。
だから、今まで以上に仕事に集中する。
子供に、「お母さん、いつ退院できるの?」
と聞かれて、笑顔で、
「もうすぐだよ」
と笑顔で嘘をつく。
簡単なようで、ウソをつく事で、心に次々と降り積もるストレスという黒い雪。
とにかく、家族の癌について、知識を得ようとネットで注文して届いたばかりの癌に関する本。
子供たちの目に触れないように、読めるのは家族が寝静まった深夜。
最近、あまり、眠っていないのに、寝不足はあまり感じなくて。
ふと、気がつく圧倒的な孤独感。
もしかしたら、こんな生活がこのあともずっと続くかもしれない不安に身体中を刺し貫かれる。
いつのまにか、流れている涙に、
「あ~、顔をクシャクシャにしなくても、人って泣けるんだ」
ということに気がつく。
「あとで後悔したくない。」
とふと、頭に浮かぶ、
「あとで・・・」
って、いつのことだよ?
自分に自問自答する。
そして、自分の頭を殴る。
「ばか!」
そうなんたよ。
自分の後悔なんてどうでも良いのさ、怖いのは、
治ろうと必死にがんぱっている、家族の後悔なんだよ。
患者の意思が挫けること。
患者があきらめてしまうこと。
もういいや、と命を投げ出してしまうこと。
もちろん、あきらめではないけれど、別な選択をすることはある。
そうではなく、患者が試合放棄をしてしまうことが怖い。
それは、支えるべき者が支えきれなかったということなのだ。
支えるべき者として、何をどう支えるのかは、とても、とても重要なこと。
その、支え方は、100人の癌患者と支える者がいればその数だけ支え方があるのだ。
そこを間違えてはいけない。
貴方たちに合った看病方法を考え出すのだ。
病室で同室になった、お向かいのがんぱっている患者さんと同じではないのだ。
もう一度言う。
支えるべき者として、何をどう支えるのかは、とても、とても重要なこと。
その、支え方は、100人の癌患者と支える者がいればその数だけ支え方があるのだ。
私が書いた、Believe(ビリーブ)は、そのヒントになればと書いた。
とても、人には言えないことも、夫婦だけが知っていれば良い秘密も、おせらく、健康な時には決して感じる機会はにないかもしれない強烈な喜怒哀楽の感情も全て書いた。
特に、支える者として、もっとも重要なことは、癌患者に安心して治療に専念できる環境を創り、維持し続けることだ。
その中でも、患者のメンタル面を支えて行くことがもっとも大きな役割になる。
私はそう考えている。
そのことも全てかいてある。
さらには、支える者自身のメンタル、つまり、心の保ちかたも、私の体験談とともに全て書いた。
深夜の癌情報さがしが少しでも楽になるよう、専用のブログを創った。
パスワードさえ知っていればいつでも、好きなだけ情報を持って行くことができる。
支える者は人には言えない秘密を抱える。
大きな秘密をひとつ。
そして、身近な人だからこそ言えないことも、絶対に話せないことも抱える。
そんな時に利用できるように、私への直通メルアドをお教えしている。
どんな話でもかまわない、癌と関係のないことでも良いから送ってください。
支える者は時に孤独だという事を私は知っている。
だからこそ、創り出した。
最後にもう一度言う。
支えるべき者として、何をどう支えるのかは、とても、とても重要なこと。
その、支え方は、100人の癌患者と支える者がいればその数だけ支え方があるのだ。
何かのヒントになっただろうか?
では。
支える人に読んで欲しい支え方。