最期の旅ではその病態ゆえに最後に家まで帰り着くための方法を考えつく限り準備をし尽くさなくてはいけなくて、その残された体力をどこまで保たせられるか? 保たせるためにあらゆるできることを考えることが勝負になる。
その旅行中、最も気になったのがあの病気の患者は抗がん剤でこれでもかってくらい叩かれるので、体力がメチャクチャ無いということ。
体力温存ができて休憩する場所を作ることと移動距離をとにかく短くすることが重要だった
ホテルは駅からすぐ目の前、信号を一つ渡ればたどり着けるような場所に決めた。
そこから目的地まではタクシーで移動して会場でも入り口の目の前まで行けるように計画したつもり。
実際には多々トラブルに見舞われたけれど・・・
とにかく体力がないということ、信号待ちでも立っていられない
実際の旅行では、駅から歩いて目の前にあるホテルの入り口まで歩くだけでも失われる体力。
特に感じたのは駅前の横断歩道で信号待ちをしている時間をただ立って待っているだけでも辛くて座り込んでしまう。
そのときに持っていた荷物に座り込む彼女、思ったのが、「こういうボストンバッグ式のバッグでは座ったときの背の高さが、和式トイレに座り込むようなもので立ち上げるのにも一苦労だ。ならスーツケースのような形で座っても立ち上がりやすい高さのものが良かった。
こんな体力温存グッズがあのときにあったなら、見つけていたら、と思う。
もし、計画されている読者さんがいるならばこういう形のものを検討して見てはどうだろう。移動時に片手は塞がるけれど介助するほうもガラガラ転がして引っ張っていくだけなので楽かもしれない。
この大きさならば、かなりの荷物が入るので旅行の全荷物の7割方は入るかも知れない。(現地移動中はホテルにすぐにはいらない分を置いてくるのが良いと思う)
しかし、現地で移動するだけだから、ちょっと大きすぎ、と感じるなら、他にももっと簡易なものやバックパック式のものがあるので検討してみると良いでしょう。
筆者が言いたいのは患者家族が座りやすく、また立ち上がりやすい椅子の代わりになるバッグが良い。
さらには、補助、介助する人間ができるだけ両手を空けておくことで、こういうバックパックのように、こっちのほうが良いかな? とにかくふらついたときにすぐに支えてあげられるような体制を作っておきたい考えておきたい、と考えるとこっちかな。。。
正直、申し上げると、この旅行の3ヶ月後に彼女は満足したように逝ったとです。
決行してよかった、と思える旅でありました。
人生旅の終わりに旅に出たってお話です。
その最期の旅を計画している付添の方の参考になる記事でああることを祈りつつ、つらつらと・・・
それでも、まだなにかしてやれたのではないか? と考えてしまうのが遺族かもしれないですね。
筆者もそうでありました。
その後のことはこちらに書いております。よかったらどうぞ
ではまただね